Presonus MP20



マイクプリ / ラインアンプ

・アメリカ Presonus 社製
・1Uラックマウントサイズ
・2chのマイクプリ / ラインアンプ
・トランス出力 (Jensen製トランス採用)
・IDSS 真空管エミュレーター回路搭載


Presonus Audio Electronics 社は、1995年に初めての音響製品を発表したアメリカの新進気鋭メーカーです。

同社は製品の半数以上を、マイクプリアンプが占めているという在る意味専門メーカーです。
(2003年当時。2005年頃から、民生用DAW関連製品が主力商品。)

最近では安価で良質な民生用機材を数多く発売しているため、安いメーカーだと思われがちですが、
しっかりとした業務用マイク・プリアンプも発売しており、
この MP20 (2ch) 及び、M80 (8ch) こそが、同社の真骨頂なのだと思います。

ダイナミックレンジ 120dB 以上、THD 0.0024% 以下、周波数特性 10Hz-60kHz (+-0.5dB)
と言うスペックも素晴らしいですが、音質も数値に負けず劣らずの素晴らしいものです。

音質は素直で嫌な歪み感の無いもの。低域の感度も良い上に歪みにくいので、ベースのライン入力や、DI受けにも向いています。
もちろん、マイク録りでも奥行きや立体感を正確に再現し、音楽的な表現をすることの出来る優秀な機材だと思います。

また、本機には真空管の高次倍音 (Harmonic Distortion) を再現する IDSS と言う回路が搭載されています。
FETを使った回路で、効果的には面白いときも在るのですが、個人的には、IDSS バイパスで使うことの方が多いです。

プリアンプ部は、FETを使用したディスクリートの、完全クラスA回路。
電源はトロイダル・トランス。そして、出力段には、Jensen製のトランスを採用しています。
これは業務用音響機材にのみ搭載されてきた高価なパーツです。


また、MP20 は2chモデルで在るにも係わらず、M80 同様に、ステレオバスを装備している点もユニークです。
(これにより、DAW等を使用している環境でも、レイテンシーフリー・モニタリングの構築が可能。)

そしてもう一つ。
使用頻度は低いのですが、MP20 は、ヘッドホンアウトの音質も優秀だと思います。
同社のこのモデルへのこだわりを感じます。


(上記の記事は2003年頃に書きました。以下、追加です。)


MP20も発売から20年近くが経過し、既にビンテージ機材です。
音響機材の宿命として、電源コンデンサーの寿命という物があります。
質の悪い物で10年以下、良質な物でも20年近く経過すると本来の性能どころか、最低限の性能も果たせなくなります。

中古市場などを見ていると、寿命を迎えたのであろう、ジャンク扱いの個体が多く見受けられます。
どうにか動いている個体も、本来の性能を発揮しているのか怪しいレベルになってきました。
しかし、これは良い機材ですので、修理に自身のある方、安価に入手し、手直しして使って欲しいと思います。


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