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第3回 アクティブとパッシブ


さて、今まで2回の話はすべてパッシブギターでの話。
パッシプギターとは何かと言えば、ごく普通のギターのこと。

その反対が、アクティブギターと呼ばれるもの。
正確には「アクティブ回路を搭載したギター」と言うことになる。

日本語に訳すと、
パッシブ = 受動的
アクティブ = 能動的
となる。

余計解らない?

前に話した通り、普通のギターは弦の振動をピックアップで拾って電気信号に変えている。
そして、それをそのまま出力している。
このようなものを、パッシブ回路と呼ぶ。
受けたままをそのまま出しているのだから、受動的。


ところが、アクティブギターには電源が必要な回路が搭載されている。
ピックアップから出てきた微細な電気信号を、
電気の力を使って増幅したり、バッファーによって、
インピーダンスを変えたりしてから出力している。
電源で駆動するこのような回路を、アクティブ回路と呼ぶ。
動力を使っているのだから、能動的。


アクティブギターとは、要するに、ギターやベース本体に電池が内蔵されているものだ。
ギターやベース本体に簡単なプリアンプが内蔵されているので、
パッシプ (プリアンプなし) のギターを、アンプに直接繋いだ状態が、
もうギター本体内で完成されている。

そのままエフェクターに繋いでも、センドリターンで繋ぐのと近い効果がある。
アクティブギターの良いところは、まさにそういうところで、
ノイズや劣化に対して、特に強いギターを作ることが出来るのだ。


では、どうして世の中のギター全てが、アクティブにならないのかと言うと、
それは、またもやサウンドの問題と言うことになる。

ギター本体のアクティブ回路は、ギターに内蔵するものだから、
とにかく小型にしなくてはならないと言う制約がある。

そして、使用できる電源も、電池1-2本が限界。
しかも実用性を考えると、それで何十時間も持たせる必要がある。
ギターアンプと比べて、遙かに制約が多いことは簡単に理解できる。

その結果、どうしてもサウンドが犠牲になってしまう。


多くの人がギターサウンドとしてイメージする音は、
オールドのテレキャスから、ビンテージのツインリバーブに繋いだような音だったり、
レスポールから2段積みのマーシャルに直結した音だったりする。

もう、それこそが「エレクトリックサウンド」
電気と空気の匂い。


性能では有利なはずのアクティブギターが、販売本数ではパッシブギターを越えられないのは、
根強いビンテージサウンドへの憧れが背景にあるからだと、筆者は考えている。